意識は科学で解き明かせるか/天外伺朗・茂木健一郎
2017/09/04
科学の中でも物理学が中心となる内容。著者の天外伺朗氏は工学出身。脳科学で有名な茂木健一郎氏との対談形式で語られている。
意識や心といった目に見えないものの科学的解明に現在まだ不完全である量子力学をメインにその仕組みを説明できないか?と言ったっ点で生物学的な面、心理学的な面から茂木氏が、工学的な面から天外氏が討論している。
討論のメインで使われている素粒子。量子力学そのものがまだ不完全であるのでその歴史的背景からアインシュタイン、ボーア、ボーム、ペンローズなどそれぞれの物理学者の考えなどもあり心の問題にたどり着くまでにおなか一杯になるほどだ。
心を解明するに当たり登場する様々な理論、仮説があるのだがそれらもまた不完全であったりメリットデメリットがあったりしてかなり複雑。もちろんこの一冊で心について解明出来る事はないのだが手がかりとしてはこれだけの情報と発想の転換、その融合などが必要なのだと感じた。
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本書もくじ
第一章:「量子力学」が描く世界
第二章:「隠された秩序」は存在するのか
第三章:意識と脳科学
第四章:科学は心を解明できるか
意識は科学で解き明かせるか―脳・意志・心に挑む物理学 (ブルーバックス)
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天外 伺朗,茂木 健一郎 講談社 2000-03-17