生命保険は「入るほど損!?」【後田亨】
生命保険は「入るほど損!?」
センセーショナルなタイトルだが実際、生命保険をはじめとする民間保険をしっかりと理解して本当に自分に必要だとわかった上で加入している人の割合はどれほどなのでしょう?
こと、医療保険に関しては日本の素晴らしい保険制度である「高額療養費制度」について検索をすればどれほどの負担で済むのか?が理解できるはず。
なるほどと思った一文
~~~ネタバレ~~~
保険の商品価値は販売手数料などの重要な情報が伏せられているため判断が難しい。そのため身近に感じられる体験談などが加入の必要性を考える際良くも悪くも判断材料となる。
コストや確率ではなく「心の痛み」が生々しく語られ記憶に残る。
体験談は起こってほしくない事態が発生する確率を高く見込ませる面がある。
~~~ネタバレ終了~~~
保険なんていらないっ!って言ってる人が痛い目に合うようなストーリーで宣伝されている気がしますね。心の痛みの物語は保険料と言うコストや入院の確率とは関係ないです。
高額なCMをたくさん打てる、都心に大きなビルを持っている、たくさんの高給取りな従業員を雇える。すべて我々の保険料から賄っているわけです。我々が支払っている保険料から保険会社の儲け分を差し引いて残りを運用しているのです。そしてその割合は保険会社の内部の一部の人しかわからないとのこと。
結局のところ保険って難しくてよくわからない。でも何となく不安だから入っておこうという人も多くいるのではないでしょうか?何となくのために払っているのなら毎月何万も支出しているのはもったいないと思います。もちろん理由がはっきりして加入しているなら問題ないのです。
ある程度の貯蓄があるのならさらに加えて保険が下りる必要ないと思う。もちろんある程度の貯蓄+保険料を遺された人に渡したいと思うのなら良いが。
それなら毎月の保険料を資産運用しておいた方が効率が良い。資産形成と保険は全く異なる種のものなので別々に考えたほうが良いと思う。
結論、自分で説明ができないような商品は買わない。保険に入ったから病気にならないわけではない。資産形成と保険は別に考える。
自分にとってどのような保険が必要か?本当に必要か?いつの時点で必要なのか?いくら必要か?一度じっくり考えてみましょう。
目次
序章:損をしやすい保険の仕組み
第一章:「医療保険」はギャンブルより不利な賭け?
第二章:「がん保険」は宝くじより不利?
第三章:損が大きい?「貯蓄性」がある保険
第四章:保険会社は「贅沢」し過ぎ?
第五章:「セールストーク」「CM」「キャッチコピー」のツッコミどころ
第六章:「おいしい客」になっていませんか?
第七章:「(余計な)損をしない」保険活用法(実践編)
第八章:「検討に値する保険」は3本だけ?
終章:「手強い客」になろう
生命保険は「入るほど損」?! /日経BPM(日本経済新聞出版本部)/後田亨