銀行員は決算書のココを見る!【小堺桂悦郎】
2018/12/01
会社を経営している人であれば決算書はある意味自分への成績表みたいなもの。この決算書は見方によってはそのように自分がこれまでやってきた事を客観的に数字で見ることができるとも言えるが、書類そのものの意味としては税金や銀行への借り入れのためのプレゼンテーション資料という見方もできる。
もちろん自分勝手に都合の良い調整(粉飾)はいけないことだが、それぞれの数字の意味をしっかりと理解し借金の仕方、借金する時期を調整することによってその後の銀行の対応がかわり自らの経営が楽になる可能性がある。
本書では元銀行員として実際に融資に携わっていた著者が決算書を見せられる側の意見として話をしているのでとても参考になる事ばかり。もちろんまず初めに決算書の読み方や数字の意味を理解することから始めなければいけない。
貸借対照表や損益計算書の数字を眺めているだけではなくどういった意味でこの数字がこうなっているのか?今一度自分の書類を眺めながら勉強し直したい。
大事な部分はどういう事(どのような決算書、銀行員への言い方)が銀行員にとって嫌な印象となるのか?また、その逆で良い印象ととらえられて喜んで融資をしてもらえるのか?そして銀行員が言う事のすべてが正しいというわけではないという事。ここは銀行業としての営業が必ずあり、対応していく能力を身につける必要がある事を学べた。
目次
第一章:今、なぜ決算書の見方なのか?
第二章:借りるためには「貸借対照表」を攻略せよ!
第三章:借り続けるために「損益計算書」を攻略せよ!
第四章:誰にも聞けない「決算書一式」のしくみ
第五章:銀行員の「決算書の見方」が正しいとは限らない!