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脳と心の量子論/治部眞里・保江邦夫
科学や医学といった領域でも「こころ」についての解明は他の物理的な部位に比べてまだまだ進んでいないような気がする。精神的な現象は科学で定義できていないから怪しいとされる事も多々あり主にこれまでも形而上学的な考察が多かったので、このような物理学からのアプローチによって少しでも解明に近づけばもっともっと人間についての理解が進むと思うし楽しみにしている。
今回のこの本はタイトル以上に科学的な本で内容も実に「物理学!!」と言った感じ。著者もなるべく難しくならないように宇宙船に乗ってミクロの世界へ旅にでるという構想の中話をすすめてくれているがそれでも十分難しい(苦笑)
途中解説で物理についての基礎も話してくれているがある程度の知識がないと途中で心が折れる。
脳の中でどのようにして心が活動しているのか?心の動きというものの物理的正体は一体何なのか?を探っていく物語風の解説書。
少し古い書ではあるのだが、この時点での解明に一つ着地点をつくった感じがする。
途中経過は不要なので結論だけ知りたい人には最初のページだけ立ち読みしたらよいと思います(笑)だって、いきなり結論書いてるし。。。
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本書もくじ
0:結論(まえがきにかえて)
1:古代の英知に学ぶ
2:デカルトの考えた記憶のからくり
3:ミクロの決死圏
4:原資をのぞいて見ると
5:分子の成り立ち
6:水の旅人
7:水とミッキー場
8:量子の世界から生還した猫
9:貴公子ルイ・ド・ブロイ
10:波止場から見た波、波動場と波
11:空間を埋めつくす針ネズミ
12:エルヴィンさんの針ネズミ
13:つかのまの静寂
14:エルヴィン流、隠れ身の術
15:神様もギャンブルがお好き?
16:猫は臨死体験をするか?
17:光子(フォトン)
18:えっ、場、場の量子論!?
19:生命とは何か
20:ミッキーのシンクロナイズドスイミング
21:「いのち」と「こころ」
22:知の水源
23:量子電磁気学
24:エネルギー量子としての光子
25:光にならない隠れ光子
26:対称性とマクロの物質
27:南部・ゴールドストーン量子
28:電気双極子の凝集場とヒッグス・メカニズム
29:記憶の迷宮
30:心とは何か
治部 眞里,保江 邦夫 講談社 1998-05-20