知的好奇心~小人の読書~

自己啓発、ビジネス、政治・経済などなど社会人として興味を持って知識を蓄えられるような本のひと言感想と目次を記していきます。 小人が特に興味をもつ医療に関しては西洋・東洋・代替医療からスピリチュアルな領域まで幅広く読んでいます。 自己啓発系は思ってもないヒントにたくさん出会い仕事でも生活でも新しい気付きをあたえてくれます。 一個人の意見ではありますがご自身の専門分野、それ以外の分野と幅広い知識が時に役立つ事がありますので、読んでみたい本を探すきっかけになればと思います♪

【医療】

言葉で治療する/鎌田實

2017/09/03

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タイトルだけでも心から納得できる。
これまで西洋の医療教育にどっぷりつかってきて科学の大切さ、科学的検証の中での意味ある効果を追い求めていく教育を受けてきた。それゆえ、プラセボによる効果を排除したうえで実質的に効果がある治療、薬が世の中にあると学んできた。
プラセボ効果という言葉だけを聞くと少し否定的に捉えられることもある。思い込みじゃないか?といったような。でも逆手に取れば思い込んで良い結果が得られるのであればそれはそれで凄い事だ。
この本での大切な部分、著者が訴えたい部分はもちろん病気という弱者の立場で来る患者をありのまま受け入れ身体だけではなくその気持ちも汲んだ上で適切な診断をしていくという聞いてみれば当たり前だが現実にそこまでできる医者がどれほどいるか、じっくり患者と接することができる環境がどれほどあるかといわれれば皆さんが経験の通りだと思う。
医者も人であるがゆえもちろん常に完璧な気分の状態ではないだろう。でもほんのちょっとの気づかいで患者側には大きな影響がある。それは究極の症状であれば生死を分けてしまうかも知れない。
本の中には現実にいた医者の態度に気分を悪くする人もいるかも知れないがこういうこともある事を知ったうえで医療従事者であれば気を付け、患者がわであれば医者を選ぶ基準に十分なるだろう。
著者であるこのような医者が世の中にたくさん生まれてくることを心から望む。

 

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本書もくじ

・医療者の言葉次第で治療の日々が天国にもじごくにもなる
・がん患者の半分がうつ症状に悩んでいる
・「きょうまで先生、がんばって、がんばってきました。もうこれ以上がんばれません」-たましいの叫びを聞こう
・完治できない時でも、説明が十分だと「納得」することができる
「厳しい告知は女にはしない、という決まりがこの国にはあるのだろうか」-「安心」につなげるためには、よく説明すること
・なぜ医師と患者さんはすれ違ってしまうのか
・家族を「安心」させてくれる医療は評価が高い
・心の手当は悩んで、泣いて、向き合い、逃げないこと
・患者さんと石の間の「信頼」をどう取り戻すか
・「聞く」ことが医療現場も教育現場も家庭も職場も大事なのだ
・医師・看護師と患者さん・家族がお互いに救われるコミュニケーション術
・心を支える魔法の言葉
・患者さんと医師の対等な関係が大事
・ある小児科の崩壊を救った「ありがとう」
・患者さんはおびえながら医療者に向き合っている
・毎日病室に来て、よく説明してくれる医師が最高
・医療にもホスピタリティが必要
・「その顔色なら絶対に大丈夫」という言葉に支えられたーがん対策基本法を骨抜きにするな
・若い医師に良い医療をバトンタッチしたい
・「時に癒し、しばしば慰め、そして常に励ます」
・言葉を上手に使えば、「がん難民」はもっと減らせる
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