第三の脳――皮膚から考える命、こころ、世界/傳田光洋
2017/09/10
著者は大手化粧品メーカー資生堂の研究員。専門は分子工学。皮膚に関しての研究をしていて皮膚科医(皮膚の病気を治す目的)という視点ではなく皮膚の構造とその活動を深く追及している。
一般的にストレスと皮膚との関係は感覚的に理解しうるが、その詳細な仕組みはわかっていない。ストレスという脳で処理されていそうな現象が皮膚に症状として現れるのはなぜか?実は脳を介していなく皮膚で感じ取って皮膚が症状を呈しているのではないか?など皮膚という器官の可能性について科学から離れない程度に斬新な表現で書かれている。
心との関連となると人での実験ができない為なかなか科学的データというもの自体が取りづらい。経験的データとしてあくまで予想の域ではあるが多くの興味深い機能が皮膚にはあるのだろうと思う。
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本書もくじ
第一章:皮膚は未知の思考回路である
第二章:表皮は電機システムである
第三章:皮膚は第三の脳である
第四章:皮膚科学から超能力を考える
第五章:皮膚がつくるヒトのこころ
第六章:皮膚から見る世界