どのような職業の人でも初めてその仕事につくときは全員「プレーヤー」として腕を磨いていくことからスタートします。
現場での仕事を一通り覚えスキルを上げる。そしてある程度の年月、技能・知識の向上によって現場を指揮・管理・監督する組織全体へ関わる働き方へと変わっていきます。
管理する側の立場になると、より良いプレーヤーを育てるため自らの経験と知識を活かしていくようになります。
企業であればそれはチームリーダー、管理職であるし、スポーツで言えばキャプテンやコーチ、監督と呼ばれています。
野球なんかではプレーイングマネージャーと言う両刀使いがいますが、これを成し遂げる人はすごい!マネージャーってのは、どこかその全体像を俯瞰して見なければいけないと思うのですが、それを自分自身がプレーしながらやるというのだから脳みその使い方は半端ないはずです。
「自分ができる」ことと「人に教える」という事は全く別の能力なのでプレーヤー⇒マネージャーになった途端結果が出せなくなってしまう人もいれば、逆に立場が変わった事で頭角を現す人もいます。
現役時代、営業成績はイマイチとかスポーツの分野でそこそこの結果しか出せていなかった・・・という人であっても、そのプレーヤーである間にこの仕事はどうしたらよりうまくいくのか?目の前で動いている物(人)以外がもっとこうしたら全体として良い動きになるのではないか?といった事に意識をおきながら行動していた人は管理側になった時、上手にそれを伝えられる可能性があるわけです。
会社であってもスポーツであっても組織をなしている場合、階層的にプレーヤーからマネージャーへと昇格していきます。昇格には教育も必要で、まとめる組織の規模によりマネージャーというより大きな組織をまとめる立場につく前段階として班長とかグループリーダーとかキャプテンなどと呼ばれる役職がつくことがあります。
この時点はある意味誰もがプレーイングマネージャーであり率先垂範によって部下をまとめていくのでプレーが上手(仕事ができる)であるほうがリーダーとして信頼が得られやすく、その上に立っている上司も評価をしやすいため必然的に次のステップに近づきます。
しかし、この過程を経て小さなグループをまとめることを認められ、より大人数をまとめる立場に昇格すると途端に仕事ができなくなる人がいるのです。
このタイプはプレーヤー時代に「俯瞰的」に見ながら過ごしていたのではなく、自分自身の「主観」を頼りに動いていた人に多いのではないでしょうか。
つまり、こういう場面ってなぁ~~んとなくこうしたほうがいいんだよなぁ~って思う人。この「なぁ~~んとなく」というのがその人にとっての成功マニュアルなのですが、感覚的なものであって客観的に説明しづらく人には伝わらないし、頑張って教えても同じことを他人ができるものではないのです。なぜならここでの成功マニュアルはその人の持つ才能に由来しているから。
天才系のスポーツ選手が監督になってもイマイチな成績になることがありますが、まさにこのパターンではないでしょうか?自分自身が上手にやれることと人に上手に教えること、全体としての動きをまとめて伝えて率いること、共通点はあったとしても能力としては別物なんでしょう。
伝説のプロ野球選手が後輩に教える時、擬音語を連ねている光景がモノマネで流行ったことがありましたね(笑)
会社での成長を例にとると、入社してから数年後の自分を見た時どんな姿をイメージするのか?それによって今の働き方、動き方を少し意識するのとしないのとでは1か月後、1年後、数年後の自分は大きく差が出ることでしょう。
人によって目標とするゴールは違います。全員が違っていて良いと思います。自分が求めているゴールに行くためにどの道のりがより効率的なのか?客観的に見つめる視点が必要だと思います。
このように考えるとどのような事でも同じ過程が内包されているように思えます。
着地点(欲しい結果)を決める⇒そこまでの道のりをどのようにするのか?考える⇒その道のりを歩むために何から始めるのか?順序を決めてスタートする⇒間違っていたら軌道修正する。
・小学生の夏休みの自由研究
・学生時代の試験への対策
・事業活動で言うところのPDCAサイクル
・会社に入ってからの昇進予測(?)
・スポーツ、格闘技、対戦相手に勝利するための練習
そして、その結果得られるモノだけでなくその過程ではたくさん頭で汗をかき俯瞰的な視点から見る力、軌道修正するアイデアを生む力、パターンのデータを分析する力など自分自身の成長に役立っているものと思われます。みんながみんなマネージャーを目指す必要ももちろんありません。
プレーヤーとしてその道を究めきる!それも一つの目標として立派なものではないでしょうか?人には必ず得意不得意があるはずです。自分はどのような道が得意なのか?また、楽しく過ごせるだろうか?欲しい結果から逆算してみると今やるべきことがわかります。
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